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<<   作成日時 : 2007/06/14 09:10   >>

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「資本主義から市民主義へ」(岩井克人へのインタビュー)

資本主義社会において利潤は「差異」から生まれるが、産業資本主義の場合は労働者を安い賃金で労働させて(費用を抑えて)高い生産性を実現し、その費用と生産性の「差異」から利潤を得ていた。マルクス主義はこの産業資本主義的差異を解消するために「労働者の労働」を重視する(労働の搾取をやめて労働者が自らの生産物を手に入れるとか)が、それは産業資本主義を批判するのには有効であったが、ポスト産業資本主義においては有効に機能しない場合もあるというような説明が面白かった。
言語・法・貨幣はそれが言語・法・貨幣として受け入れられてるから言語・法・貨幣として通用しており、言語・法・貨幣として通用している事になんら実体的な根拠はない。それ故いつ通用しなくなってもおかしくないような不安定性がある。市場経済の安定性を確保する為に利潤原理によって動かされない非市場的制度による歯止めが必要であったり、自己利益追求を目的とする資本主義社会で重要な役割を担っている法人において「経営者の信任」という倫理性によるコントロールが必要になるように、国家(法)や資本主義(貨幣)を安定させる為には、国家や資本主義に還元されない「市民社会の倫理」が必要になるという説明が面白かった(市民社会の倫理とは具体的にどういうものかは提示されていなかったけれど)
言語・法・貨幣が社会で通用している事になんら実体的な根拠はないが、根拠がないからといって社会的実体として機能していないわけではない。実体的な根拠はないが社会的に機能しているこの不安定な言語・法・貨幣をどのように安定させていくか(あるいはそれに代わる・補うものを発見していくか)を考えていくという岩井克人の姿勢には共感が持てた。
理論的には言語・数・貨幣には実体的な根拠なしに通用しているという事を証明すれば良いのかもしれないが、現実的には通用していたものが急に通用しなくなる可能性や不安定性をいかに回避するかを具体的に考えていかなければならないと思う。理論的にはあっていない「市民社会の倫理」を積極的に提示していくという方法も、現実的にはやっていかなければならない事だと思った

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