ママデューク

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zoom RSS 読書感想文 28

<<   作成日時 : 2008/10/07 16:07   >>

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「集中講義 日本の現代思想 ポストモダンとは何だったのか」(著 仲正 昌樹)
資本主義が生産から消費主導で成長するようになったポスト産業資本主義の現代において、産業資本の拡大を批判する対抗運動として台頭してきたマルクス主義は、理論面でも実践面でも現状とあわなくなってきたという話が分りやすく説明されていた(特に次第に消費を重視していった西欧諸国は流通・サービス・情報などの第三次産業に投資の重点をシフトさせていって経済的に豊かになっていったのに対し、ソ連東欧の社会主義国は「ぜいたくな消費は健全な労働者には不要」と考え、重工業への労働集約路線を続けた結果経済成長が鈍化していったという話が印象に残った)。
戦後日本のサヨクは、現状とあわない「革命」を実現しようとして失敗し、その失敗から運動が分裂して内部衝突をするというパターンの繰り返しだったという話が勉強になった
フランクフルト学派の「資本主義経済/市民社会に支えられながら制度化されてきた(自分達を含む)社会理論にとって、資本主義のイデオロギーを最後まで批判しきる事は可能なのか?、批判しているつもりで自分自身が資本主義イデオロギーの再生産に寄与している事はないのか?」という問いは、心情サヨクで貧富の差を拡大する資本主義にチョッピリ否定的なボクには頭にいれておくべき問いだと思った
資本の流動性と「主体」の消費欲の拡大によって資本主義が内から不可避的に変質し自己差異化していくポスト産業資本主義の現代をドゥルーズ・ガタリがノマドのような概念などであらわそうとしたというような話が面白かった。
「バブル崩壊後不況が長期化する中で、近代的労働主体=市民としての安定したアイデンティティを放棄してフラフラとあちこちをさ迷いながらフリーター的な生き方を好む「ポストモダン的な人間」が希望の星に見えなくなった。自ら進んでフリーター的生き方をしているというより不況のせいで仕方なくフリーターとしての道を選択せざるを得ない人の方が多くなったせいで、ポストモダン的にフラフラし続ける事がいい事だと思えなくなった。「現代思想少年」達が、望んでも就職できない現実が露になると、今度は若者達を不安定な立場に置きながら成長を続ける「市場原理主義的な経済」やそうした苛酷な経済状態を温存しようとする「新自由主義国家」に対し怒りの矛先が向くようになる」という話は、自分にもかなりあてはまる話だと思い反省した。

全体的に
労働者の搾取や再生産など生産の場面を問題にするマルクス主義が、消費主導で成長する現代の資本主義(労働者達の消費が資本のさらなる増殖を可能にする社会)にはあわなくなっているという事が実感できた。しかし消費主導で成長する現代の資本主義という経済的な下部構造が、人々の考えや行動などの上部構造にどういうような影響を与えているのかと考える方法は依然として有効だとボクは思う。
自己差異化する動的な資本主義社会である2008年現在の社会において、単純に社会全体を見渡すような視点はもはやもてなくなっているので、何事も単純化せずに流動的・複眼的にものごとをみていくようにするべきだとこの本を読んで思った。

ボクは経済状況の変化と思想の変化(経済が思想に及ぼす影響)に興味があるので、前半の、経済的な背景とマルクス主義の考えがあわなくなってきて、大量消費社会型の資本主義にあうような「現代思想」が台頭してきたという話はとても面白く勉強にもなった。なかなかオモシロイ本。

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コメント(7件)

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細かすぎての動画とキングオブコントの動画が
ありましたので置いておきますね
http://jp.youtube.com/user/thekaiakat001
このページ再生リストの所を開くと見られます
風の谷のトモチカ
2008/10/07 16:53
風の谷のトモチカさんコメントありがとうございます
またいいサイトを発見しましたね。youtubeの直接の動画じゃないから削除はされないのかな?。時間があるときに両方ともゆっくり観ようと思っています。
キングオブコントで優勝したバッファロー吾郎の決勝戦のコントは、気になっていたのでyoutubeで観てみましたが、はっきりいってツマラナカッタです。これが優勝となる他のレベルも低いのかな?と思っています。
それではまた気軽にコメントお待ちしています
ママデューク
2008/10/07 21:48
優勝となる→優勝となると
思っています→思ってしまいます
ママデューク
2008/10/07 21:50
「細かすぎて」の動画観ました。
ウクレレえいじ面白かったです。モノマネが上手いというより「面白いコメント」を言うのを見逃さないという感じだったんですね。岡本信人や西岡徳馬のコメント良かったです。
あとは矢野顕子のモノマネが面白かったです。
優香のモノマネの人がやっていた小林麻耶のモノマネもうまいと思いました。
それでは失礼致します
ママデューク
2008/10/12 01:56
「キングオブコント」の動画観ました。
全般的に設定のオモシロさとか過剰な演技とかで笑わす感じで、ボク的にはちょっとあわない感じでした。
バナナマンの最初にやったコント(朝礼での学生のコント)は以前観たけれど一番面白かったです(多分演技に抑制があったのと(先生に怒られるので静かにしなければならないという設定)、その中でどんどんいたずらがエスカレートしていく感じがオモシロかったのではないかとボク的には思います)。
バッファロー吾郎は本当にいい大人が子供じみたコントを真剣にやっているオモシロさなのではないかと思います。この世界観に入り込めない人にはオモシロさが分りずらく、好き嫌いが分かれるネタだと思います。
ボク的に設定が面白かったのは、ザギース(卒業式をホワイトボードを使ってシュミレーションしていくネタ)・チョコレートプラネット(言い回しを全て古代ギリシャ風に言うネタ)・ロバート(変なリズムにあわせてセリフをいうサークルのネタ)でした。その中でもロバートのはよく出来ていたと思います(これが二番目に面白かった)。
ママデューク
2008/10/12 09:27
審査の方法が良くなかったと言われているみたいですが、最初の8組を予選で負けた芸人500人で審査させるという方法は、結果は妥当だった(ボクの評価とほとんど一致していただけで「妥当」といえるかは分らないけれど・・・。)し、プロがどんな評価をするかも分るし、良かったのではないかとボク的には思っています。
ただ決勝の当事者や出場者に審査をさせる方法は、その日にネタをやって参加している訳だし、客観的にコントを観て楽しむ事はできないと思うので、あまり良い方法ではないのではないかとボクは思いました。
観ていてボクはやっぱり演技の過剰やうまさで笑わす感じより、どんな演出で笑わそうかと考えているものの方が好きなんだと思いました。
それでは失礼致します。

ママデューク
2008/10/12 09:43
風の谷のトモチカさんに教えてもらったサイトで「ゆるせない話」も観てみました。
ボク的に一番面白かったのは「ボクサーは減量して体格が変わらないのだから、チャンピオンベルトの穴は一つでよい」というジュニアのコメントでした。あとは千原せいじの「残念ぶり」な話の内容や話し方がオモシロかったです。
それでは失礼いたします。
ママデューク
2008/10/12 16:05

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